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痔のはなし(3)
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2.裂肛

ji031 裂肛(れっこう)は「切れ痔」ともいわれるように、肛門が切れたり裂けたりして起こります。

 肛門にこのような傷ができる最大の原因は、硬い便で肛門上皮がこすられることです。肛門上皮は直腸粘膜と違って、伸縮性に乏しいため、硬い便が通過するときの刺激で簡単に傷つけられてしまうのです。

 傷がつくと出血しますが、出血の量は、トイレットペーパーに赤いきれいな地が少しつく程度です。裂肛では、出血よりも痛みの方が問題になります。ji031

 排便後もしばらくはじーんとした痛みが続きます。この痛みのために、トイレに行くのが怖くなって、排便を我慢してしまう人も多いのですが、これではますます便秘になって、便が硬くなり、裂肛をこじらせてしまいます。こうなると傷が慢性化して肛門潰瘍となり、肛門が狭くなってしまいます。そしてますます便が通りにくくなり、傷がひどくなるといった悪循環を繰り返すことになります。

 

3.痔瘻

ji032 痔ろうは痔核や裂肛のように、直腸や肛門にかかる強い力が原因ではなく、便に潜む細菌が感染して起こる病気です。痔ろうとは、簡単にいえば、おしりに膿(うみ)のトンネルができてしまう病気で、俗に「あな痔」ともいわれます。しかし、いきなり、このようなトンネルができてしまうわけではありません。痔ろうにいたるには、その前に「肛門周囲膿瘍(のうよう)」と呼ばれる段階があります。ji032

 肛門周囲膿瘍になると、肛門の周囲が腫れて、おしりにおできができたように感じ、ズキズキ と激しくうずきます。同時に、38〜39度ほどの高熱を伴うのが特徴です。この発熱の有無が、痔核の急性期(血栓性外痔核やかんとん痔核)と異なる点です。

 

肛門周囲膿瘍になったら…

 肛門周囲膿瘍になった場合は、すぐに化膿して腫れた皮膚を切開して、膿を出します。膿は病院に行くまでに自然に皮膚がやぶれて出てしまうこともありますが、いずれにせよ膿が出てしまえば、痛みや腫れはじきに治まります。また、炎症も抗生物質による治療で治まります。

 しかし、肛門周囲膿瘍がなおる段階で、肛門陰窩(いんか)というちいさなくぼみから膿の出口までの間に、つながった管(膿のトンネル)ができてしまうことがあります。これが「痔ろう」です。

「痔ろう」自体はそれほど痛むものではありません。肛門周囲が膿でべたついたり、膿で下着が汚れたりするのが特徴です。症状が治まって膿が出なくなると、膿の出口は自然にふさがります。しかし、トンネル自体は残っているので、再びトンネルの入り口から細菌感染すると、また、肛門周囲膿瘍と同じ状態になります。そして、激痛、発熱を繰り返すことになるのです。

 一度、痔ろうができてしまうと、自然に管がなくなることはありません。つまり、痔ろうになったら、膿のトンネルを切除しないと、完治はしません。しかし、早期の痔ろうや痔ろうのタイプによっては、手術をしなくても、下痢を予防するなど日常生活を注意すれば、あとは経過観察だけですむ場合もあるのです。ただし、何度も何度も繰り返すような場合は手術を受けたほうがよいでしょう。

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